贈り物へのお礼状は必要?ビジネスで好印象な贈り物のお礼文例集

ビジネスの場で贈り物をいただいたとき、「お礼状は出すべき?メールだけで十分?」と悩んだ経験はありませんか?この記事では、ビジネスシーンにおけるお礼の基本マナーから、メールと手紙の使い分け、好印象を与える文例や言い回しまで、実用的かつ網羅的に解説します。
贈り物へのお礼状は必要?まず結論から解説

お礼の重要性と基本マナー
贈り物をいただいたら、まず感謝の気持ちを表すことが社会人としての基本マナーですので、必ずお礼はするようにしましょう。お礼をしない、あるいはタイミングを逃すと、相手に不快感を与えるリスクがあります。特にビジネスシーンでは「信頼」「丁寧さ」「配慮」が問われる場面。お礼は単なる形式ではなく、今後の関係構築において非常に重要な行為です。
メールと手紙、どちらが正解?
メールの利点は迅速性と手軽さ。一方、手紙は丁寧で印象深く、フォーマルな場面に適しています。基本的には「まずはメールで即日お礼 → 後日、丁寧な手紙を送付」が理想です。ただし、状況によってはメールのみでも問題ないケースもあります。
結論:形式より“気遣いとスピード”が大事
お礼の形式以上に大切なのは、「感謝の気持ちが伝わるか」と「早さ」です。相手の立場や関係性に応じて、適切な手段を選びつつ、何より「すぐに行動する」ことが印象を左右します。
どんな贈り物にどんなお礼が必要?ケース別一覧

社外:取引先・顧客・仕入先への対応
取引先や顧客、仕入先からの贈り物は、企業間の信頼関係に基づく重要な意思表示です。まず即日中に丁寧なメールを送信し、品物に対する具体的な感謝と受け取った日時を記載すると好印象です。金額が高額な場合や、季節の贈答(お中元・お歳暮など)の際は、後日、手紙やお礼状を別途送付するのがマナー。加えて、お返しを検討する場合には「相手に負担をかけない範囲」で品物を選びましょう。
【ポイント】 ・感謝+具体的な活用報告(例:「商談で早速使わせていただきました」) ・会社名・担当者名を明記し、礼儀を意識した構成にする ・繁忙期を避けたタイミングで返礼する
社内:上司・部下・同僚からの贈り物
社内の人間関係における贈り物は、気遣いやねぎらいの気持ちの表れです。上司からの贈り物には、かしこまった敬語とともに、必ず直接の口頭での御礼も添えると誠意が伝わります。部下や同僚からの贈り物には、ややフレンドリーな文体でも構いませんが、過剰にならず、相手に気を遣わせない表現を心がけましょう。送別会や誕生日祝いなどでは、ミニカードや手書きメモも効果的です。
【ポイント】 ・上司:フォーマル+対面の一言「いつもお気遣いありがとうございます」 ・部下・同僚:ややカジュアル+素直な感謝「嬉しかったよ、ありがとう!」 ・祝いや送別ギフト:短文でいいので手書きのひと言を添える
シーン別:お中元/お歳暮/昇進祝い/弔事など
ビジネスにおいては、時節の挨拶や慶弔のタイミングでの贈り物が多く発生します。お中元・お歳暮は、日頃の感謝を伝える絶好の機会。定型表現に加えて、近況報告や今後の抱負を含めるとパーソナライズされた印象になります。
昇進祝いには、「身に余るお言葉」といった謙虚な表現と「今後ともご指導のほど〜」のような意気込みを添えるとよいでしょう。
弔事の際は、簡潔かつ慎ましい表現で、深い敬意と感謝を述べるのが基本です。
【ポイント】 ・お中元/お歳暮:季節の挨拶文+今後のご厚誼を願う結び ・昇進祝い:控えめな喜び+感謝+今後の所信表明 ・弔事:堅苦しすぎず、落ち着いた敬語で感謝を伝える
このように、贈り物の送り主や状況によって、お礼の方法や文面を柔軟に変えることが重要です。常に「相手の立場に立った対応」を意識しましょう。
好印象なお礼メールの書き方【テンプレ付き】

構成は「件名→感謝→具体→締め」で完璧
お礼メールの基本構成は、「件名→感謝→具体→締め」の4ステップ。これを押さえることで、ビジネスの場でも丁寧かつ誠実な印象を与えることができます。
【例文構成】 件名:御礼申し上げます(〇〇株式会社〇〇様)
冒頭の挨拶:いつも大変お世話になっております。
感謝表現:このたびは素晴らしい贈り物をお贈りいただき、誠にありがとうございました。
具体的な感想:早速オフィスにて使用させていただき、非常に重宝しております。
締めの挨拶:今後とも変わらぬご指導ご鞭撻のほど、よろしくお願い申し上げます。
相手別(目上・同僚・社外)メール例文3選
【目上の方へ:上司・役員などへの丁寧なお礼メール】
件名:お心遣いを賜り、誠にありがとうございます
本文:〇〇部長いつも大変お世話になっております。
〇〇部の△△です。このたびは、心のこもった素晴らしい贈り物を頂戴し、誠にありがとうございます。
細やかなお心遣いに、心より感謝申し上げます。いただいた〇〇は、早速オフィスに飾らせていただき、部署内でも大変好評です。
今後とも変わらぬご指導のほど、何卒よろしくお願い申し上げます。取り急ぎ、書中にて御礼申し上げます。
【同僚・部下へ:フレンドリーで配慮ある感謝メール】
件名:素敵なプレゼントありがとう!
本文:〇〇さんこんにちは、△△です。
先日は素敵な贈り物をありがとう!まさか〇〇(例:アロマキャンドル)をもらえるなんて…とても嬉しかったよ。
早速、家で使ってるけど、毎晩癒されてます。これからもお互い助け合って頑張ろうね。
また一緒にランチでも行きましょう!
【社外の方へ:取引先・顧客へのフォーマルな感謝メール】
件名:御礼申し上げます(株式会社〇〇〇〇様)
本文:株式会社〇〇〇〇
〇〇様平素より格別のお引き立てを賜り、誠にありがとうございます。
〇〇株式会社の△△です。このたびは、心のこもった贈り物を頂戴し、誠にありがとうございました。
御社のご配慮に深く感謝申し上げます。いただいた〇〇(例:お菓子の詰め合わせ)は、社員一同でありがたく頂戴いたしました。
とても美味しく、社内でも大変好評でした。今後とも末永いお付き合いを賜れますよう、よろしくお願い申し上げます。
まずは略儀ながら、メールにて御礼申し上げます。
NGワードと失礼にならない言い換え術
言葉一つで印象は大きく変わります。以下は避けたいNG表現と、それを上品かつ適切に言い換える例です。
NG表現 | 言い換え例 | 理由 |
---|---|---|
とりあえず | まずは御礼申し上げます | 事務的に見える表現を避け、丁寧な印象に |
どうも | 誠にありがとうございます | 口語的で軽い印象を避け、誠意を伝える |
助かりました | 大変重宝しております | 効用だけでなく感謝の深さを表現 |
気にしないで | お気遣いいただき恐縮でございます | 相手の厚意を尊重する丁寧な姿勢を示す |
ご苦労さま | お疲れ様でございます | 目上に使うと失礼になるため、敬語に言い換え |
すみません | 恐れ入ります/申し訳ございません | ビジネスではより丁寧な謝意が必要 |
これらの言い換えを意識することで、文章全体が一段と洗練され、相手に対して好印象を与えるお礼になります。
印象に残るお礼文のためのプロのテクニック

具体的に「嬉しかったポイント」を書く
単に「ありがとうございました」ではなく、「○○の香りがとても上品で、癒されています」や「〇〇の実用性に驚いています」など、贈られた物のどの点が良かったかを伝えると、相手に喜ばれます。
お礼文をワンランク上げる3つの具体技術
- 受け取ったシーンを描写する 「朝の会議前に開封させていただき、部署内でも驚きと喜びの声が上がりました。」など、状況を描くことでリアルな感謝が伝わります。
- 使っている様子を報告する 「毎朝のコーヒータイムに使わせていただいており、仕事前のリラックスタイムがさらに楽しみになっています。」など、活用の具体性が好印象を強めます。
- 相手の意図を推察して感謝する 「おそらく私の好みをご存じで選んでくださったのだと思い、大変感激いたしました。」といった一文を添えると、相手の心遣いにしっかり応えている印象になります。

まとめ|“形式より気遣い”が信頼を育てる
この記事を通じてご紹介してきたように、ビジネスにおける贈り物へのお礼対応は、単なる礼儀作法にとどまりません。それは相手との信頼関係を築き、今後のビジネスにも良い影響をもたらす「投資」のような行為です。
形式や文章の型にとらわれすぎる必要はありませんが、「早さ」「具体性」「相手視点」を意識したお礼は、必ず相手の心に残ります。特に、もらった品物の使用報告や、相手の配慮をくみ取った感謝の表現は、メールや手紙の印象をぐっと高めてくれます。
ぜひ、この記事で紹介したテンプレートやフレーズを活用し、あなたらしい感謝の気持ちを伝えてください。