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2025年2月17日

ビジネスでも好印象な3月の時候の挨拶|上旬・中旬・下旬で使い分ける春の表現

3月は、寒さの中にも春の訪れを感じる季節です。ビジネスシーンでも手紙やメールに季節感を取り入れることで、相手に丁寧で好印象なコミュニケーションを築くことができます。しかし、「桜便り」「春爛漫」など、春特有の美しい時候表現も、時期や相手の地域によっては違和感を与えてしまうことも。この記事では、3月上旬・中旬・下旬で使い分ける時候の挨拶や、ビジネスメールで役立つ例文、失敗しないためのポイントまで、分かりやすく解説します。あなたの手紙やメールに、春の温もりと心遣いを添えるヒントがきっと見つかるはずです。

上旬・中旬・下旬で使い分ける春の表現

時候の挨拶とは?3月に特化した基本知識

時候の挨拶とは、手紙やメールの冒頭で季節感を表現し、相手の健康や繁栄を気遣う、日本ならではの慣習です。ビジネスシーンでは礼儀正しさや心遣いを示し、プライベートでも季節を感じさせる一文が添えられていると、受け取る側に温かみが伝わります。

3月は、寒さが残る日もありつつ、徐々に春らしい陽気が感じられる季節です。「寒さ」と「春の兆し」という二面性を踏まえて、上旬・中旬・下旬で適切な表現を使い分けることがポイントです。

3月上旬にふさわしい時候の挨拶と例文

3月上旬は、まだまだ寒い日が多く、冬の名残を感じさせる時期です。しかし、暦の上では春に入り、日差しや草花に春の訪れを感じることもあります。この時期は、「余寒」「早春」「春寒」といった言葉がよく使われます。

【3月上旬の例文】

《カジュアル版》

3月中旬に使いたい春めく表現と挨拶例

3月中旬になると、日中は暖かく感じる日が増えてきます。「春光」「春分」「春暖」といった言葉がぴったりです。卒業シーズンや異動が話題に上ることも増えます。

【例文】

《カジュアル版》

3月下旬に合う桜・卒業シーズンの挨拶文

3月下旬は、桜の開花が話題になる時期です。「桜便り」「花冷え」「春爛漫」など、春本番を感じさせる表現が適しています。

【例文】

《カジュアル版》

3月の時候の挨拶 例文集

取引先に送るビジネスメール・手紙例文

【ビジネスメール冒頭例】

【締めの言葉例】

異動・退職・卒業シーズンに寄り添う挨拶文

【異動・退職挨拶例】

【卒業お祝い例】

3月の時候表現を彩る春の季語・言葉集

3月は春の訪れを感じさせる言葉が多く、時候の挨拶でもこれらを取り入れることで、より季節感あふれる表現になります。ここでは、3月に使いやすい代表的な季語や言葉と、その意味や使い方を詳しく解説します。

「弥生」「春暖」「花冷え」など定番表現と意味

【弥生(やよい)】

3月を表す和風月名。「弥(いよいよ)」+「生(生い茂る)」が語源とされ、草木が生い茂り始める春らしい季節感を表す美しい言葉です。

例文での使い方
・拝啓 弥生の候、貴社ますますご繁栄のこととお慶び申し上げます。
・弥生とは申せ、まだ肌寒い日が続いておりますが、いかがお過ごしでしょうか。

【春暖(しゅんだん)】

春らしい暖かさを表現する時候の言葉。「春暖の候」「春暖の折」といった使い方が一般的で、3月全般に使えます。

例文での使い方
・春暖の候、皆様におかれましてはますますご健勝のこととお喜び申し上げます。
・春暖の折、過ごしやすい日も増えてまいりましたね。

【花冷え(はなびえ)】

桜が咲く頃、一時的に気温が下がること。3月下旬から4月上旬に使う言葉です。まだ肌寒さが残る時期に、相手の健康を気遣う一言として重宝します。

例文での使い方
・桜の花も咲き始めましたが、花冷えの日が続いていますね。
・花冷えの折、どうぞご自愛くださいますようお願い申し上げます。

「桜便り」「春分」など下旬ならではの季語活用

【桜便り(さくらだより)】

桜の開花情報を表す言葉で、3月下旬頃から使い始めるのが適切です。「桜だより」「桜前線」という言葉もよく使われます。遠方の相手に送る手紙で「そちらにも桜便りが届く頃でしょうか」などと添えると、距離を感じさせない温かみが伝わります。

例文での使い方
・桜便りが待たれる頃となりましたが、皆様にはご健勝でお過ごしのことと存じます。
・桜便りが届き始め、春の訪れを感じております。

【春分(しゅんぶん)】

3月20日前後を指す言葉で、昼と夜の長さがほぼ等しくなる日です。この時期に使える「春分の候」は、ビジネスシーンでもフォーマルな印象を与えるため重宝します。

例文での使い方
・春分の候、貴社ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。
・春分も過ぎ、いよいよ本格的な春が近づいてまいりました。

その他、3月に使える表現一覧

時候の挨拶で失敗しないために|避けるべきNG例とQ&A

時候の挨拶は、相手への気遣いや季節感を表現する大切な役割を果たします。しかし、時期や状況に合わない表現を使ってしまうと、かえって違和感を与えてしまうこともあります。特に3月は「寒さ」と「春の訪れ」が入り混じるデリケートな時期。誤用を避けるために、押さえておきたいポイントを解説します。

「桜便り」は早すぎる?時期に合った表現をチェック

「桜便り」は、桜の開花情報が伝えられる頃に使われる表現です。しかし、3月上旬や中旬に使ってしまうと、地域によっては「まだ桜なんて咲いていないのに」と違和感を持たれる可能性があります。

【適切な使用時期】

【具体例】
◎ 適切:「桜便りが待たれる頃となりました」(3月中旬〜下旬)
× 不適切:「桜便りが聞こえてまいりました」(3月上旬)

桜の開花時期は地域差が大きいため、送る相手の住んでいる地域に合わせた表現を心がけましょう。

読み手の地域を意識した時候表現の工夫

3月は、日本列島の南北で気候差が大きくなる時期です。
たとえば、東京では3月下旬に桜が開花しますが、北海道では5月頃になります。そのため、「桜便り」「春爛漫」などの春本番を感じさせる表現を、寒冷地に住む相手に送ってしまうと違和感を与えてしまいます。

地域別おすすめ表現

■ 北海道・東北
・「春浅き折」
・「まだ肌寒い日が続いておりますが」
・「名残の寒さが感じられる今日この頃」

■ 関東・関西
・「桜の便りが待たれる頃」
・「春光うららかな季節」
・「春暖の候」

■ 九州・四国
・「春爛漫の候」
・「桜が見頃を迎えております」
・「春の訪れを満喫する今日この頃」

【表現例】
◎ 北海道在住の方に:「春寒の折、いかがお過ごしでしょうか」
◎ 関東在住の方に:「桜の便りが待たれる頃となりました」
◎ 九州在住の方に:「春爛漫の季節を迎えました」

実例に学ぶ!3月にやりがちな挨拶ミス

3月は「寒さ」と「春」の狭間にある時期だからこそ、ちぐはぐな表現になってしまうケースも少なくありません。以下のような間違いに注意しましょう。

【失敗例①】「春爛漫」を3月上旬に使う
→「春爛漫」は桜が満開になる頃に使う表現。3月上旬はまだ寒い日が多いため、違和感があります。

【失敗例②】「花冷え」を3月上旬に使う
→「花冷え」は桜が咲く頃、一時的に寒くなることを指します。開花前に使うと、季節感がずれてしまいます。

【失敗例③】関東在住なのに、東北向けに「桜満開」を送ってしまう
→相手がいる地域に桜がまだ咲いていないと、内容がそぐわない手紙になってしまいます。

【対策】
・「早春」「春寒」「余寒」など寒さを感じる言葉は3月上旬〜中旬向け
・「春光」「春暖」「桜便り」など春らしい言葉は3月中旬〜下旬向け
・「春爛漫」「花冷え」など桜に関する言葉は3月下旬〜4月向け

【適切な言い換え例】
×「春爛漫の頃、いかがお過ごしでしょうか」(3月上旬)
◎「早春の候、皆様にはご清祥のことと存じます」(3月上旬)

×「花冷えの折、ご自愛ください」(3月中旬・桜開花前)
◎「春寒の折、くれぐれもご自愛ください」(3月中旬)

まとめ

時候の挨拶は、ほんの一言でも相手への思いやりが伝わる大切な表現です。3月は特に時期によって言葉選びが変わるため、「相手の地域」「時期」を意識し、適切な季語を選ぶことで、より丁寧で好印象な文章に仕上がります。

2025年2月17日